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曉の人 [過去詩]

  「暁の人」・・・誕生

忽ちの雨が顔を打ち付け
手ひどい風に術も無い時
そんな嵐の壁の向こうに
微笑む自分を見て欲しい

猛りたつ人の群れ騒ぐ街に
恐れも見せず気負いも無く
何で自分は此処に来たのかと
静かにしっかり言って欲しい

未だ開け切らぬ空を見上げながら
暁に祈る人のように
揺るぎも無く一人歩く
そんな男であれ

そんな思いもこんな思いも
込めながら画用紙に書いてみたんだ
きっと何時の日にかこの思いを
オマエも分かる時が来る

本当の言葉を語れる時まで
一人の味方も居なくたっていいさ
棘の向こうで待っていてくれる
人に伝える言葉を抱いて

未だ誰も知り得ぬ無音の丘で
暁に祈る人のように
身じろぎもせずたじろぎせず
塑像のようであれ
20190421クロツグミ11.JPG
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