胸苦しい朝の夢 [過去詩]
胸苦しい朝の夢
ある朝目覚めたら
隣で寝ている筈の
春ちゃんが居なくて
オイラとても慌てた
一体これは
どうした事なんだろうと訝りながら
押入れまでも探したけどやっぱり居ない
つらつら考えるに
オイラの春ちゃんは
甲斐性の無いオイラに
つくづく呆れ果て
着の身着のまま
逃げるように始発のバスに
憮然とした顔で乗り込んだに違いあるまい
尽くし尽くして
ツクツクボウシの
泣きも入ってからに
救われる時も無い
だからあの時
あの場所でアタシの事
捨ててくれれば良かったと言ってるような気がした
茫然自失
その場に座り込み
目頭も熱くなって
小さく名前を呼ぶ
その時思いも掛けず
頭の上から
「今呼んだー」の声
嗚呼これも夢だったのか
胸苦しい朝の
ある朝目覚めたら
隣で寝ている筈の
春ちゃんが居なくて
オイラとても慌てた
一体これは
どうした事なんだろうと訝りながら
押入れまでも探したけどやっぱり居ない
つらつら考えるに
オイラの春ちゃんは
甲斐性の無いオイラに
つくづく呆れ果て
着の身着のまま
逃げるように始発のバスに
憮然とした顔で乗り込んだに違いあるまい
尽くし尽くして
ツクツクボウシの
泣きも入ってからに
救われる時も無い
だからあの時
あの場所でアタシの事
捨ててくれれば良かったと言ってるような気がした
茫然自失
その場に座り込み
目頭も熱くなって
小さく名前を呼ぶ
その時思いも掛けず
頭の上から
「今呼んだー」の声
嗚呼これも夢だったのか
胸苦しい朝の
ホワイトノイズ [過去詩]
「ホワイトノイズ」
庭のホワイトノイズ君にも聞こえるかなあ
行き違う想いの全て無数の毛玉となって
スパークすれば君も僕も押し黙る
君の姿が今しもブロンズみたいに固まり
その内に鳩が来て肩先に止まるかもね
黄金色に秋の日差し深まる中で
もう直ぐ帰りの時間だ収まりもつかず
ひとしきり口喧嘩のあと涙をペロリ
舌で掬うもなかなかによろしくて
庭のホワイトノイズ君にも聞こえるかなあ
機嫌を直して帰る君の後姿
ほろ苦に飲み下し僕は未だ庭に居る
庭のホワイトノイズ君にも聞こえるかなあ
庭のホワイトノイズ君にも聞こえるかなあ
行き違う想いの全て無数の毛玉となって
スパークすれば君も僕も押し黙る
君の姿が今しもブロンズみたいに固まり
その内に鳩が来て肩先に止まるかもね
黄金色に秋の日差し深まる中で
もう直ぐ帰りの時間だ収まりもつかず
ひとしきり口喧嘩のあと涙をペロリ
舌で掬うもなかなかによろしくて
庭のホワイトノイズ君にも聞こえるかなあ
機嫌を直して帰る君の後姿
ほろ苦に飲み下し僕は未だ庭に居る
庭のホワイトノイズ君にも聞こえるかなあ
トロピカル [過去詩]
「トロピカル」
ホッとしたいね
君と二人の
あの場所で
目を瞑り
風だけを聴いて
夢と現の間を
行きつ戻りつしながら
背中に指で
書かれた言葉
少し気に為りながら
余裕こいて
無視することにした
当たり前だよそんな事
言わなくてもいいよ
足の先がそっと触れる
ゆらめく陽炎
蓋も出来ない
切ない思いに
君が寄せ来る波と為り
瞼ひくひくするよ
ホッとしたいね
君と二人の
あの場所で
目を瞑り
風だけを聴いて
夢と現の間を
行きつ戻りつしながら
背中に指で
書かれた言葉
少し気に為りながら
余裕こいて
無視することにした
当たり前だよそんな事
言わなくてもいいよ
足の先がそっと触れる
ゆらめく陽炎
蓋も出来ない
切ない思いに
君が寄せ来る波と為り
瞼ひくひくするよ
紫の帳(認知を得ず) [過去詩]
紫の帳(認知を得ず)
晴れ間も無い
空を見上げつ
口笛細く
吹き募る
日溜まりの中で
老い狂う
愛しき故の
ささくれが
反り返り
血の滲む程に
夢から覚めての
うつつが怖い
夢見る人の
うつつもまた夢
上気した額に
甦る
小さな記憶の
意地悪が
紫の帳の中で
晴れ間も無い
空を見上げつ
口笛細く
吹き募る
日溜まりの中で
老い狂う
愛しき故の
ささくれが
反り返り
血の滲む程に
夢から覚めての
うつつが怖い
夢見る人の
うつつもまた夢
上気した額に
甦る
小さな記憶の
意地悪が
紫の帳の中で
鶫 [過去詩]
「鶫」
背を反らし春の空
思い切り仰ぎ見る
1羽のツグミ
何を思い
言葉閉ざす
目を閉じて地を突付き
時の痛みもジリジリと
闇が押し寄せ
人も去り
やがて風に溶ける
叶わぬ思いが有り
夢見る自由が有る
落ちの一つも無い
芝居も引けて
夕暮れは気儘に
思い出を啄ばむ
それで良い
それで良いと口ずさみながら
背を反らし春の空
思い切り仰ぎ見る
1羽のツグミ
何を思い
言葉閉ざす
目を閉じて地を突付き
時の痛みもジリジリと
闇が押し寄せ
人も去り
やがて風に溶ける
叶わぬ思いが有り
夢見る自由が有る
落ちの一つも無い
芝居も引けて
夕暮れは気儘に
思い出を啄ばむ
それで良い
それで良いと口ずさみながら
誰もがネエ [過去詩]
「誰もがネエ」
誰もがネエ
一人だよね
塞ぎの虫に
なりながら朝を待つ
一人なんだよね
誰よりも
一人だよネエ
覚束なさに
眼の奥が揺れて困る
一人なんだよね
今宵また
ツレナキ星の
後追いながら
薄青く笑みして帰る
一人なんだよね
泣きながら
椅子を揺らす
気も触れる前に
鬼灯(ホオズキ)を噛み締める
一人なんだよね
そして今
仮借なき
あやかしの海に
呑まれては明日を待つ
一人なんだよね
誰もがネエ
一人だよね
塞ぎの虫に
なりながら朝を待つ
一人なんだよね
誰よりも
一人だよネエ
覚束なさに
眼の奥が揺れて困る
一人なんだよね
今宵また
ツレナキ星の
後追いながら
薄青く笑みして帰る
一人なんだよね
泣きながら
椅子を揺らす
気も触れる前に
鬼灯(ホオズキ)を噛み締める
一人なんだよね
そして今
仮借なき
あやかしの海に
呑まれては明日を待つ
一人なんだよね
満月の夜は眠れない [過去詩]
無関心 [過去詩]
分かつ道 [過去詩]
曉の人 [過去詩]
「暁の人」・・・誕生
忽ちの雨が顔を打ち付け
手ひどい風に術も無い時
そんな嵐の壁の向こうに
微笑む自分を見て欲しい
猛りたつ人の群れ騒ぐ街に
恐れも見せず気負いも無く
何で自分は此処に来たのかと
静かにしっかり言って欲しい
未だ開け切らぬ空を見上げながら
暁に祈る人のように
揺るぎも無く一人歩く
そんな男であれ
そんな思いもこんな思いも
込めながら画用紙に書いてみたんだ
きっと何時の日にかこの思いを
オマエも分かる時が来る
本当の言葉を語れる時まで
一人の味方も居なくたっていいさ
棘の向こうで待っていてくれる
人に伝える言葉を抱いて
未だ誰も知り得ぬ無音の丘で
暁に祈る人のように
身じろぎもせずたじろぎせず
塑像のようであれ
忽ちの雨が顔を打ち付け
手ひどい風に術も無い時
そんな嵐の壁の向こうに
微笑む自分を見て欲しい
猛りたつ人の群れ騒ぐ街に
恐れも見せず気負いも無く
何で自分は此処に来たのかと
静かにしっかり言って欲しい
未だ開け切らぬ空を見上げながら
暁に祈る人のように
揺るぎも無く一人歩く
そんな男であれ
そんな思いもこんな思いも
込めながら画用紙に書いてみたんだ
きっと何時の日にかこの思いを
オマエも分かる時が来る
本当の言葉を語れる時まで
一人の味方も居なくたっていいさ
棘の向こうで待っていてくれる
人に伝える言葉を抱いて
未だ誰も知り得ぬ無音の丘で
暁に祈る人のように
身じろぎもせずたじろぎせず
塑像のようであれ